「優しい男はモテない」という事実と向き合った中学生時代の空虚な思い出。
俺には特にこれという取り柄がない。
すば抜けてこれができる!というものが無い。
それは今も昔もだ。
勿論中学生の頃もそうだった。
スポーツは相変わらず苦手、部活のテニスも上手くいかなかった。勉強はどちらかというとできる方ではあったけど、いつまでたってもそこそこ。自慢できる程のモノじゃなかった。(高校に入ったらそれがさらに底辺になりました。笑)
平凡以下の少年だった俺。
だけど一丁前に「女子にモテたい。」という憧れだけは持っていた。
しかし、一つも女子に魅せるものが無いというのも自分でよく分かっていた。
そして思った。「せめて女子に優しくしてみよう」
自分で言うのも滑稽だが、元より僕は八方美人で、外の人間には優しく振舞える性格であった。
それならば、意識して更に優しくなってみよう、いつもの性格の延長線でやれるから、すぐにでも始められる。
そうすればいつか女子も俺に振り向いてくれるんじゃないか。
その時のモテない俺なりに導き出した、唯一の「モテるかもしれない武器」だった。
それから僕は女子にはかなり優しく接した覚えがある。
「よお、ブス!」そんな言葉で女子に話しかけて盛り上がっている男子を横目に、(俺はブスなんて酷いこと言わねぇからな、今は女子も笑ってるけど、家で傷ついてたらどうすんだ)
なーんて思いながら、心の中だけでドヤ顔していた覚えがある。アホだなぁ。俺。
そんな健気な少年である僕に悲劇が訪れる。
いや、悲劇と言うほど大した物じゃ無いけど笑
前に言っておくと、当時僕にも気になっている女子がいた。まあ本当に純粋なもんで、本当にただ、クラスの中で少し気になるぐらいの、そんぐらいの。
その上でのこの出来事。
ある湿っぽい夏の日の事だった。
部活で坂を走らされていた時に、男友達が
「A(気になってる女子)とB(その友達の女子)と話してて、お前の話題になったんだけどさ」
と話しかけてきた。
当然俺は内心(おおっ??)となった。
13歳の思春期真っ只中。気になっている女子が自分の事をどう見ているのかーー気になってしょうがなかった。彼女は俺のことをどう見ているのだろうか。
友達は続ける。
「でさあ、お前のことどう思ってるかって話をしたのよ」
え、何?その雰囲気?
もしかして女の子も俺のこと好きで?
お前が恋愛相談乗ってたみたいな?
いやぁまじか。おぉうまじか。
ドキドキに胸が躍る僕には気付かず、友達は明るい調子で続けて言う。
「なんかね、ヨシケンは優しすぎて恋愛対象として見れないらしいw お父さん的な?笑笑」
え、
ああ、
え、、
そうなんだ、、へぇ、、
「おいおいそりゃひどいなあww」
僕はそう言ってヘラヘラ友達に笑いかけた。心の中じゃあ虚しくてしょうがなかったけど、そんな感情外に出すわけにはいかない。
優しい男はモテるんじゃないのかよ。
お前ら好きなタイプ聞かれたら基本「優しい人」って答えるじゃねえか。
優しい人って言ってたじゃないか、、、
家への帰り道で、ちょっとだけ泣きそうになったのを覚えている。
気になってる女子から恋愛対象にされてなかった事実よりも、「優しすぎると恋愛対象として見られない」という根本の事実が、ただただショックだった。
今までの優しさが、全部虚しさで帰ってきた。
ーーー今となってみれば、優しすぎる男はダメだってハッキリわかる。
女にとって、魅力的に映るのは「お人好し男」ではない。普段はチャラチャラしてたり、無愛想だったりするけど、「意外と優しい男」なのだ。インターネットと女友達がそう言っていた。まあ確かにそうだよな。映画のイケてる主役とかみんなそんな性格だもんね。
でもさあ、良いじゃん、優しい男もさあ。
君のことを第1に考えた、100%の優しさよりも、チャラチャラして、浮気するような男が見せる、些細な優しさの方が素敵なのかい?
うん、そうなのか、そうなのか、、。
もういいよ!ブース!ブース!優しくなるのやーめた!!
…ごめんなさい、趣味の悪い冗談です笑
最近の僕と言いますと、前ほどお人好しになるのはやめて、割と思ったことハッキリ言うようにしてます。笑
その方が人生楽しいって気づきました。笑
まぁマイナーチェンジしても一向にモテる気配ないんだけどね!まあいいや!音楽があるし!
明日いきなりモテたりしないかなぁ。しないか。では、また。